家づくりについて、フルタイムワーキングマザーの私が、家を建てる前の私にアドバイスしたいこと第三弾です。
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和室は必要か?
新聞の折り込みに入っている住宅系のチラシを見ると、建売住宅の場合、たいていLDKに和室がつながっていたりします。マンションでもLDKに和室が隣接している間取りが多くあります。
わが家にも和室があります。わが家の和室は仏間がついており、ゆくゆくは仏壇が入る予定です。
この和室、本当に家を建てる時に必要かどうか考えてみたいと思います。
日本は世界屈指の長寿国です。平均寿命は男女とも80歳後半です。
私たちの親世代は20代中盤から30代前半で第一子を産んでいますから、日本の慣習に倣った際に、仏壇を設置するであろう長男や第一子が親の仏壇を置き始めるのは、60歳を過ぎてからということが多いです。
30年も経てば、家はどこかしらリフォームが必要になります。
つまり、30代で家を建てる場合、30年後の60歳を超えてから必要になる仏間を最初から作っておく必要は本当は無いのです。築20年とか30年のタイミングでリフォームする際に和室を作り仏間を作ればよいのです。そうすれば、使わない和室のために30年間もローンを払う必要はありません。
しかし建坪20坪を超える建売住宅には、必ずといっていいほど1階に和室がありますよね、これはなぜなのか考えてみました。
親を喜ばせる(親の援助を得る)目的
現在の20代30代の所得状況では、家を買うとなっても少し都会だとなかなか手が出ない金額になります。住宅購入に親の援助がある場合も多いでしょう。
この親の援助を得るのに、1階に和室があって仏間があることが、少なくともハウスメーカー側から見たら「必須事項だ」ということになっているのかもしれません。
確かに「お金を出すんだから、せめて体が動けなくなったときや、死んだあとくらいは大切にしてもらいたい、そのために和室があれば」という気持ちは、私たちの親世代にはまだ若干あるように思います。
子どもが産まれたら和室を使うという目的
家を建てたり購入したりする新婚夫婦にとって、「子どもができたら〇〇がよい」というハウスメーカーからの提案は、家づくりの夢と家族づくりの夢が重なる部分であり、かなり魅力的です。
わが家も間取りの提案の際に「子どもができたら…」という提案をいただきました。
ただ、子どもができてから感じた結論ですが、子どもが産まれても、和室が必須ではありません。
あれば便利なのはその通りですが、和室を無くしてリビングが広くなるなら、そのほうが使い勝手が良いです。
子どもが産まれて和室を使うのは、実際は産まれてから1年にも満たない期間です。ハイハイをするようになれば、赤ちゃんをずっと和室にとどめておくことなんてできません。
ハイハイをするようになると、子育ての主戦場は否応なくリビングになります。子育てに和室を積極的に使えるのは、子どもが産まれてから8か月程度、子どもが二人でも16か月、3人でも24か月程度です。
来客時や法事などの慶事の際に使うという目的
これも和室を作る理由としてよく挙がってきますが、今から家を建てる世代が慶事を家で行うことはあるのでしょうか?
すでに結婚式、お葬式は専用の式場で行うのが一般的です。法事を行う年齢は、仏壇を置く年齢と比例しますからこれも60歳を超えてからであり、新築時ではありません。
来客については、確かに和室も使えますが、私たちが家に招く友人については、格式張って和室にお招きするような間柄ではないので、みなリビングを利用しています。
結論
LDKに隣接する和室は、よほど和室にこだわりがある場合や、高齢の親との同居を近々に考えている場合以外は不要です。
高齢の親と同居を考える場合、和室以外にももう少し間取りに工夫が必要であり、LDKに隣接した和室があれば快適な同居生活ができるとは思えません。
したがって、18畳のLDKに4畳の和室がある間取りより、22畳のLDKに収納を増やすほうが、掃除もしやすく同線も確保しやすいので、便利です。
子ども部屋は必要か?
子ども部屋については、子どもが思春期を迎えるころには必要になります。これは家づくりをする人なら皆さん考えます。建物の広さに課題がある場合を除き、子ども部屋のことを一切考えずに家づくりを進める人は、ほぼ皆無でしょう。
問題点は、「家を建てる最初の頃から」子ども部屋が必要かどうかです。
新婚や子どもが産まれてすぐに家づくりを始める場合、和室と同じく子ども部屋もすぐに必要になる部屋ではありません。早くて子どもが小学生(6歳つまり6年後)、遅ければ小学校高学年くらい(10歳つまり10年後)に必要になる部屋です
しかし、建売住宅の場合、子どもが何人できるか分からないうちから、子ども部屋は2つの間取りが多くありませんか?
注文住宅にしても、最初の提案はだいたい子ども部屋2つが多いように思います。
これ、子どもが3人だったり1人だったりすると、足りなくなったり無駄な部屋ができたりします。
無駄を作らないようにするには、子どもの数が確定してから家づくりを始めればよいのですが、なかなかそんなに良いタイミングで動くのも難しい事情があります。
この点、わが家より数年前に家づくりをしていた友人は、なんと2階は寝室しか作らず、がらんとした空間(ホール)のまま家づくりを終えました。
そしてその後子どもの数が確定してから、必要になった上の子の分から順に子ども部屋を作っています。
子どもが小さいころは、ホールで身体を動かした遊びをさせて、部屋が必要になったら順次子ども部屋を作っていく。お金はかかりますが、なかなか合理的だなと感心しました。(わが家はハウスメーカーのルールなどもありこの案を採用できませんでした)
子どもの人数が確定しない状態で家づくりを開始する場合、こういった「将来柔軟に部屋数を決められる」という点も、ハウスメーカー選びのポイントかもしれません。
ベランダは必要か?
わが家の家づくりの際、当初提案していただいた間取りからベランダを拡大してもらいました。
それは「共働きを続けるつもりなので、天気の良い日に布団と洗濯物を一緒に干せるように」という理由からでした。
しかし現在、わが家は平日に洗濯物を干すことはありません。
土曜日の1度だけ洗濯物を外で干しますが、あとはドラム式洗濯乾燥機に任せています。
ドラム式洗濯乾燥機で乾燥できないおしゃれ着などは、ベランダにつながる家事室(将来的に子ども部屋にできる部屋)に、物干しざお置きを設置して、そちらで部屋干ししています。
通勤時間が1時間前後の会社にフルタイムで勤務する場合、保育園のお迎えが終わって家に帰るころには、冬場は特に真っ暗です。外に洗濯物を干しても、湿気を取ってしまいます。
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また、朝夕の忙しい時間に洗濯物を干す15分と取り入れる5分を捻出するのが大変すぎました。
というわけで、わが家のベランダは、もっぱら布団干しに使われていますが、布団を干す頻度はせいぜい月に1~2回です。羽根布団は外で干すことは推奨されておらず、布団乾燥機がお勧めされています。
布団と一緒にシーツも洗う時は大きなベランダは役に立っていますが、実はシーツも洗い替えがあるので、その日に洗って干す必要性はありません。
結論。大きなベランダは趣味の世界です。共働き家庭の実生活にはほぼ不要です。
「毎日洗濯物を外に干したい」「布団も毎週干したい」「シーツを全部洗って干すのが大好き」という方は大きなベランダはすごくよいですが、ドラム式洗濯乾燥機を積極的に使う予定の方や、花粉症の方、冬場に雪が降る寒い地域の方は、大きなベランダより大きな宅配ボックスや除雪用の器材があるほうが、よほど便利に生活ができそうです。
以上、3記事に分けて家づくりについて考えました。どなたかの参考になればうれしいです。
それではまた。
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