みなさんのご家庭は、どのような家計管理をされていますか?
おこづかい制ですか?夫婦別財産制ですか?
家計の主担当は、夫ですか?妻ですか?
今回は、わが家の、家計管理を紹介します。
わが家の家計管理
わが家の家計は、共有財産制を取っています。
夫婦とも手取りの7割を、家計として夫婦共有の口座(夫の銀行口座を利用しています)に振り込みます。残りの3割は各自の取り分、つまりお小遣いになります。共有口座の管理は、主に妻である私が行っています。
わが家はフルタイム共働き家庭です。夫婦の給料は、残業代を含まない場合ほぼ同じです。
手取りの7割というのは、月の給料、残業代、ボーナスすべて、手取りとして振り込まれた額から7割を共有口座に入れるということです。
(ただし子どもにもらった手当は、満額共有口座に入れることになっています。)
残業代も7割を家計入れるという考え方は、職場の先輩のやり方を、参考にしました。
夫が残業している間、妻は家でワンオペ育児です。育児は大変ですが、お金は生み出しません。仕事は残っていればお金が発生します。残業代をすべてお小遣いにすることになると、残業すればお小遣いが増えることになり不公平だ。また、残業せずに早く帰りろうという意欲が削がれてしまう、よって残業代は家計に入れるべき、というご意見でした。
私もその考え方が好きで、参考にしました。ただし、夫が残業嫌いの人間であることも知っていたので、仕方なくしぶしぶ残業するのに、本当に自分の取り分が0円だと精神的にきついだろうと思い、残業代も7割は家計、残りは自分の取り分ということにしました。
なぜ給料額面でなく手取りで把握するのかという点ですが、社会保険や所得税など、給料から引かれる諸経費は、その時々の給料額面により変わります。額面が増えたからといって、手取りが同じだけ増える訳ではありません。額面の〇割とするより、手取りの〇割とした方が、お互いに分かりやすく不公平感や残念感が少なくなると考えました。
この手取りの7割制度は、私の産休育休中にも継続しました。給付金もすべて7割を家計に入れ、3割は自分のお小遣いとしていました。そのため、産休育休中はお小遣いが減ったので、大きな支払い(保険代や結婚式のお祝い等)は家計から出してもいいよとなり、そうしました。
なぜこの形(共有財産制)になったのか
まず、夫が「お小遣い制は嫌だ」と主張したことです。なぜ大の大人が自分の稼ぎから「お小遣い」をもらわないといけないのかと言われて、私も、言われてみればそうだなと納得しました。
そして、私は夫婦別財産制がいまいち受け入れられなかったことです。まとまったお金が必要になった時、例えば家や車を買う、子どもが進学するなどの際、自分の貯金額と、相手の貯金額に差があると揉めるのではないかと思いました。
そこで、間を取って共有財産制にしました。実際は、手取りの3割が俗にいう「お小遣い(自由になるお金)」なのですが、妻に「お小遣いを頂戴」と言わなくていいため、夫は、納得したようです。
また、給料の振込口座から手取りの7割を共有口座に自ら振り込むため「お小遣いをもらっている」という感覚にはなりません。
共有口座の管理は互いに「どちらがやってもいい」という状態だったので、とりあえず私が担い、そのままになっています。
夫も私も、自分の3割分は自由に使っていますが、すべてを使い切っているわけではなく、そこから貯金もしています。資産運用も、自分の貯金の分は、各自好きなように行っています。
共有財産制にして気を付けたこと
明朗会計にする
まず、明朗会計を心がけ家計簿も付けました。
そもそも、手取りの〇割を共有口座にという話は結婚前から合意していましたが、何割にするかは、生活費を見て最終的に調整する予定で、最初にとりあえず7割と決めました。
ですので、生活費がどのくらいかかるか知る必要があったため、レシート管理でエクセルで家計簿を作成しました。
1年間トータルで見て、手取りの7割で大丈夫ということが分かりましたので、今も7割のままです。子どもが産まれても、幸いそれほど支出が増えていないこともあり、そのまま7割を維持しています。子どもの保育料も家計から出します。
家計から払う分、自分の取り分(お小遣い)から払う分を明確にする
家計担当の私が、共有口座の通帳やカードを持ち、現金を引き出したり買い物の支払いをしています。夫は、共有口座が引き落とし口座になっているクレジットカードを持っているため、家計の買い物はそのクレジットカードで行いますが、買い物後のレシートはすべて私に渡すことになっています。
したがって、レシートを渡してこない支払いは夫のお小遣いから払っていると考え、同じ項目を、私も、自分のお小遣いから払うようにしています。
例えば、医療費、散髪、コンタクト関連、昼食(普段はお弁当なので、お弁当がない日のみ)、嗜好品(甘いものやお酒)、独身時代にかけた保険、被服などは、家計からは出さないように気を付けています。
家計から支払いをしているものは、住居費、光熱水費、教育費、食費(外食含む)、雑費、教養遊興費、車関係、子ども関連費(子の医療費、被服費、保育料)などです。
年に数回、会計報告をする
年に数回、通帳を見せて貯金額を共有し、資産運用をどうするか話し合いをしています。ドラマ「逃げ恥」でいうところの経営会議です。家計簿も開示します(仕事復帰して、家計簿は滞りがちですが)
そのタイミングで、手取りの7割が妥当か、低くないか高くないかなども話し合います。
共有財産制のメリット
共働きの必要性を夫に説明できた
わが家の夫は、専業主婦家庭が希望でした。専業主婦の母(私からは義母)に育てられ、その世界で生きてきた夫は、専業主婦家庭が共働き家庭より家庭が相対的に幸せだと信じて疑っていませんでした。
かたや私は、共働き希望でした。フルタイム共働き家庭で育ち、母から、男でも女でも、自分で稼げるならそのほうがいいと育てられたため、自分も働き続けることがあたりまえだと思っていました。また、フルタイムで働く母を持ったため、家事をよく手伝って(手伝わされて)おり、その反動かあまり家事が好きではありません。家事だけをして1日が終わるなんて嫌だと思っていました。(今でも思っています)
共有財産制にして、共有部分の家計簿をつけたことで、夫に、夫の手取りの7割だけでは家計が赤字だということを可視化することができました。なお、8割でも赤字でした。
この可視化により、夫は、私が専業主婦になって自分が手取りの9割を家計に入れる(つまり自分の自由になるお金が減る)ことになるのは困ると思ったらしく、わが家の生活水準を維持するためには共働きが必要だということを受け入れました。
私には、このメリットが何よりも大きかったです。私が好きで働いているのではなく、わが家には「必要だ」と感じてもらえることで、家事分担の話などもしやすくなりました。
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ただし、今でも夫は、私の働き方がフルタイムでなく時短でもいいのではという思いはあるようで、それはこれからの課題です。
夫婦の貯金ができる
共有口座に夫婦の貯金ができます。家族に絡む大きな買い物は、ここから出すことができます。運用についても、まとまったお金でする方がリターンが大きくなります。
夫婦の貯金が明確にあることで、大きな買い物について、今ある共有財産を確認しそれに見合った買い物ができるようになりました。例えば、車や家具家電など、上を見ればキリがないような買い物について、共有財産で対応できる範囲内で選ぶということで、夫婦とも、落としどころを見つけやすくなりました。
私は、どちらかというと貯金が好きな体質であり、一人で貯金をするより二人分のほうが、目に見える額が増えるということも、純粋にうれしいと感じています。運用でさらに増えるとさらに嬉しいですが、ここはなかなか一筋縄には行きません(特に今は)。
支払いで揉めない
夫婦別産制の家計管理の家庭でよく聞くのが、子どもが産まれたりして支出が増えたとき、どちらが出すことにするのかで揉めるという話でした。
また、出産に伴う産休育休で給料が減っている、もしくは無くなっているのに、自分の支払いの分担は変わらないため、その期間が赤字になってしまうにもかかわらず、夫は分担を変えてくれない、という、妻側の不満です。
共有財産制の場合、家族で必要な経費はすべて共有分から出しているため、出産費用や保育料も、すべて家計口座からの支払いとなり、お互いのお小遣いが減ることはありません。
育休中は、私のお小遣いは減っていましたがそれでも0円にはなっていません。そもそも育休中は出かける先が少なく、お金を使う機会が少なかったことと、お小遣いが減ったことを認識した夫が、大きな支払いを家計から出すよう促してくれたため、喧嘩になることはありませんでした。
将来設計がしやすい
これは家計簿の効果かもしれませんが、支出額が可視化されているため、例えば、子どもは何人くらい持てるのか、住居や車を購入する場合どのくらいの値段のものにすればお互いの自由度を確保しながらローンや支払額を確保できるのかなどを、夫婦で共有しやすくなり、結果的に将来設計が立てやすくなりました。
例えば、子どもが増えたら、家を買ったら、共有口座の割合を8割に増やそうとか、子どもの進学にどのくらいの費用を準備しておくかなどを、話し合いしやすくなりました。
自分の自由になるお金が明確なためストレスが少ない
日本のサラリーマンのお小遣い額の平均は、4万円程度です。だいたい額面の1割程度が妥当だなどと言われています。
手取りの3割を自分の取り分にしているわが家の場合、お小遣い額は平均より多くなります。ボーナスや残業代も入るので、年間の額にするとそこそこ大きな額です。
ですので、被服や装飾品など自分が必要と思うものは、それほど我慢しなくても購入できています。夫も、飲み会などある程度自由に参加でき、後輩にいい顔をすることもできているようです。
共有財産制のデメリット
家計管理担当者の負担が大きい
家計を管理する担当者は負担が増えます。家計簿をつけることになると、なおさら負担増です。
ここは、子どもが産まれてからは家計簿を精緻につけることを辞めたり、アプリやカード支払い額で把握したりすることで、乗り切っています。
お小遣い部分の使い道が不明
夫婦とも、互いに相手がお小遣いをどのように使っているか知りません。贅沢できない額なら問題ではないのですが、平均よりは多い額ですので(互いの収入は平均的です)、貯金しているのか、運用しているのか、散財しているのか、はっきりとは分かりません。
一応、夫婦の会話の中で、「あ、運用しているのかな」とか、「ちょっといいカバンを買ったんだな」などは分かるので、それで良しとしています。
私も、「貯金が増えた(減った)」「高かったけど〇〇を買った」「運用がマイナスだ」などは話すようにしています。
今後、まとまったお金が必要な時期が明確になったら、その時期を見越して共有財産の割合を変更する予定です。
そうはいってもお小遣い制と変わらない
手取りの3割が自由になるお金です。手取りなんてそんなに毎月変わるわけではありません。したがって、結局は、お小遣いが3割ということになります。
自分で稼いだお金の7割も家計に入れないといけない、3割しか自由に使えないと思う人には、向いていません。
わが家の夫も「繁忙期、あれだけ残業したのにたった〇円か」と嘆いていますが、私は聞こえないふりをしています。本当に不満に感じたときにはきちんと話し合いを求めるだろうと思っているので、今は様子見です。
以上、参考になりましたでしょうか。
家計管理は、家庭によって様々なやり方があり、どのやり方が正解で、どれだと不正解というものでもありません。
しかし、共働き家庭の場合、支払いの分担(つまり、収入の割合)が、家事分担(家事の割合)につながってしてしまう、という状況が起こりやすいことがあります。
家計管理の方法を変えることで、家庭の様々な役割分担の見直しの機会になるかもしれないな、と思い、記事にしました。
わが家の保険や貯金については、こちらから。
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