ドラマ「半沢直樹」を見ています。
もともと堺雅人さんが好きで、前回シリーズも見ていました。
8月9日の第4回の放送で、ぐさっと突き刺さったセリフがありました。
突き刺さったセリフ
半沢が、東京セントラル証券の部下である森山に対して、半沢の仕事の信念を語る場面でのセリフです。
・正しいことを正しいと言えること
・組織の常識が世間の常識と一致していること
・ひたむきに誠実に働いた者がきちんと評価されること
この言葉がどうにもこうにも心に刺さって抜けません。
突き刺さった理由
なぜか。
働いて数年の、まだ独身の頃、ある出来事がありました(多少分かりやすくしています)。
私が対応していたクレームの相手方が、折れない私に業を煮やして、自分の親会社(わが社の大口取引先)を使ってわが社の幹部に直談判を行い、幹部から連絡を受けた部長が、「こちらが折れて対応してやりなさい」と私に指示しました。
わが社や私の対応に非がないと確信していた私は部長の指示に反対しました。
部長も、わが社に非があるとは思っていません。おそらく部長に指示をした「幹部」も同じです。
しかし、いわゆる「上から(大口取引先)」の指示なので、こちらが折れようということだったのだと思います(費用対効果の面も含め)。
その少し前、他の相手からの同じようなクレームに対し、説明して相手を納得させる形でして対応してきた私は、「平等な対応ではない」「親会社を使って上から言えばクレームが通る」という状況が納得できず、部長に抗議しました。
とはいうものの部長もまあ板挟みですから、結局は私の直の上司に指示して、私を担当から外して対処するということになりました。
担当から外された私は、「正しいことを正しいと言いたい」、しかし自分が正しいと思ったことを通すには「えらく」ならないといけないと思いました。
わが社は、昇任するためには「意思表明」「上司の推薦」「幹部の面談」の3つが必要です(3つが揃った後、ポストが空くのを待つ)。
あの出来事のあと、昇任のための「意思表示」を行い、その後昇任しました。
比較的若い方だったと思います。
思い出した初心
そう、私は以前「正しいことを正しいと言う」ために「上を目指した」のです。
忘れていたこの気持ちを、がつんと無理やり思い出さされたので、忘れていた後ろめたさと、思い出してしまった焦りとが相まって、この半沢直樹のセリフがずっと心に刺さって抜けないわけです。
昇任してしばらく働いた後に、結婚して子どもを産みました。
ワーキングマザーになって、プチマミートラックのような所属に異動し、あのころのように目をギラギラさせて働くことも、必死で交渉することもなくなり、逆に私生活はびっくりするくらい忙しくなり、いつしかあの上を目指そうと思った気持ち忘れていました。
ドラマを見て考えさせられました
しかしドラマ「半沢直樹」のあのシーンを見て、仕事への取り組み方が変わりました。我ながら影響されすぎです。
でもいいんです。もともと私はそういう気質があったはず。無理をしているわけではない、もともとの気持ちを少し思い出しただけなので。
家庭も大切にしながら、仕事ではもう少し初心を思い出し、少しだけ必死さを発揮してみます。
最後にあの時の顛末を
なお、あの出来事の顛末ですが、私から詳細を聞いた私の上司が、やはりこちらが折れるものではないと判断し、部長と幹部をなんとか説得(とても大変だった)、相手方親会社にも説明に伺い、このクレームにはわが社は対応しないということで、ことが収まりました。
持つべきものは頼りになる上司です。そのかっこいい上司を見たことも、私が上を目指した一因かもしれません。
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