ワーキングマザー陸マイラーが今日も行く

フルタイム共働きのワーキングマザーです。陸マイラーもやっています。

ホテル清掃員の姿を見て日本の未来を考えた話

都会と田舎の2か所のホテルで見たもの

 

ホテルに泊まりました。かなり都会にあるホテルです。

 

チェックアウトギリギリに、部屋の外に飲み物を買いに出た際、ある匂いに気が付きました。

 

香水の匂いです。


それも、どちらかというと、おしゃれ香水ではなく、体臭を消すための香水のような匂いです。外国人がよくつけている匂いというと想像しやすいでしょうか。

 

ふと気になって、清掃が入っている部屋を見ると、そこにいたのは、外国人の方ばかりでした。

東南アジア系の方がほとんどで、男性も女性もいましたが、どちらかというと男性が多かったです。言葉のやりとりも、おそらく彼ら彼女らの母国語でした。

 

 

 

また別の機会に、同じ県内の田舎のほうのホテルに泊まりました。

 

チェックアウト後、忘れものに気づき部屋に戻ったところ、そこで働いていた清掃係の方は、高齢の女性ばかりでした。おそらく還暦は超えているだろうと思われるかたがほとんどで、見た限り外国人はいませんでした。

 

 

 

都会では外国人が、田舎のほうでは高齢女性が、ホテル清掃の仕事を担っていました。

 

 

ホテル清掃を担う人材 

 

少子高齢化により、労働力の減少が懸念されています。賃金が低く、体力が必要な、特に介護や農業分野、工業分野での労働力減少が顕著です。

 

そしてホテル清掃も、賃金が安く、体力が必要な仕事です。

 

10数年前は、ホテルの清掃に入っていた方は、若い女性が多かったように思いますが、今の日本のホテルは、私が見たように、外国人労働者や高齢女性に、その役割を支えられているところが多くなっているようです。

 

ホテル清掃の仕事は、チェックアウトの午前10時以降からチェックインの午後3時まで、5時間が勝負の仕事です。

 

朝晩、家事が何もできない企業戦士だった夫(失礼!)のお世話をしなければならない高齢女性にとっても、週の労働時間が制限されている留学生などの外国人にとっても、働きやすい時間であるだろうと思います。

 

ホテルの場所が違えば働く人材が違うこと 

 

そして、同じ県内でも、都会のホテルでは外国人労働者が働き、田舎のホテルでは高齢女性が清掃を担っているというのも興味深いです。

  

高齢女性は家の近所にある田舎のホテルが、通学する語学学校が都会にあり転居もたやすい外国人は時給が高い都会のホテルが、それぞれニーズにあった労働環境なのかもしれません。

都会のホテルは積極的に外国人を受け入れ、田舎のホテルはそこまでのノウハウがなく高齢女性に頑張ってもらっている、ということもありえます。

 

 

2019年から「特定技能」という在留資格ができました。

 

この「特定技能」の在留資格とは、中小・小規模事業者をはじめとした深刻化する人手不足に対応するため、生産性向上や国内人材の確保のための取組を行ってもなお人材を確保することが困難な状況にある産業上の分野において、一定の専門性・技能を有し即戦力となる外国人を受け入れていくものです。在留期間は通算5年まで、技能水準や日本語能力を試験で確認するなど、一定の条件は必要ですが、現在、介護、ビルクリーニング、産業機械製造業、建設、自動車整備、外食業など、合計14業種で、「特定技能」による在留資格が認められています。

 

そして、ホテル清掃は、ビルクリーニングに該当します。これまで「留学生」か「技能実習生」としてしか在留・就労できなかった外国人が、日本人の賃金と同等をもらって、「特定技能」の在留資格で、日本で就労できるようになりました。

 

今後、新型コロナウイルスによる入国制限が緩和されれば、外国人の14業種での労働が増えていくのでしょう。

  

アメリカでは、ホテルの清掃などの仕事はヒスパニック系などの移民が担う場合がとても多いです。アメリカや西洋諸国の一部では、特定の労働に特定の人種が偏ることがよくあります。

 

一方、アジアを旅行すると、おそらくその国の若い女性が、ベットメイキングに入っているのを見かけることが多いように思います。

(私は、例えばベトナムの方とカンボジアの方を見分けることができませんので、おそらく、という状態ですが)

 

低賃金かつパートタイムで働く仕事に、自国の若い人を就業させない国と就業させる国、移民を受け入れる一方で自国の若者が働き口がないとデモを起こす国と、若者の働き口はあるけれども賃金は低い国。

 

日本ではまだ、移民はほぼおらず、外国人労働者は、高度人材か実習生などの、労働内容が制限される人だけですから、人種で労働が目に見えて偏っていることはありません。しかし特定技能が導入された今後は、どうなるか分かりません。 

 

日本は、このホテル清掃という仕事を、今後、どのような人に担ってもらう国になるのでしょうか。日本の若者の働き口は、どこに増えていくのでしょうか。

ホテルの清掃員の姿を見て、ふと日本の未来の働き方を考えました。

 

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